本屋さんにて [日々の戯言]
普段行き慣れていない本屋で探し物をするのは、(私にとっては)なかなかの難事業なのだった。
気のせいだろうか、洒落たレイアウトの本屋では、漫画類は最奥部に配置されていることが多い気がする。この時期なら「○○文庫の100冊」とかが前面に出ていたり、洋書や素敵な画集なんかが、まず目に付く位置に配置されているのだ。
ショッピングモールの通路から本屋の内部に視線を向けた場合、奥の正面に見えるのが洋書や画集だと、確かに素晴らしくインテリジェンスな本屋、という気がする。洒落た輸入物の文具なんかも手前に置かれていれば、もう完璧。
視線の流れでいくと、「簡単に作れる今晩のおかず」も「マスターしたいエロ可愛いメイク」も「女心を簡単に掴む会話法」も、意識して探さない限りは視界に入ってこない。その辺り、商売方法としてはどうなのだろう、とさすがに少々疑問を感じないでもないが。お洒落はお洒落だ、確かに。
本屋入り口からは絶対に見えない、突き当たりを折れ曲がった奥に、ようやく漫画コーナーはあったのだった。
普段行き慣れていない本屋で「花とゆめ」を探すのは、実は結構大変なことなのだ、ということをご存知だろうか(って誰に同意を求めているのだこの女)「少女漫画」と「女性向漫画」の置き場が分かれている本屋だと、余計にそうだ。
読み始めて既にウン年、に到達する「花とゆめ」ではあるが、読者である私は実は「花とゆめ」が「りぼん」「なかよし」に類される「子供向漫画」なのか、それとも「ASUKA」「LALA」等の「もうちょっと大人のお姉さん向漫画」なのか、区別がつかない。
今日も容易には発見できず、うろうろと売り場をさすらうわたくし。しかもあれだ。売り場で立ち読みをしているのは、小学生が数名…。その中で一生懸命「花とゆめ」を探している自分の姿に、我知らず涙を禁じ得ない。これならいっそエロ漫画でも探している方がむしろマシなんじゃないの?と己に冷酷な突っ込みを入れつつ、けれどもなかなか見付からない。不審げな眼差しを私に向けてくる小学生達。…もう泣きたい。
随分長い時間を要して、ようやく目指すものを発見したわたくし。ちなみに、その本屋では、「なかよし」「りぼん」と同じく子供向漫画として類されておりました。へー(78へえ)
あまじょんで毎回配達とかしてくれないかな、とレジに向かいつつ、心から思うわたくしだった。
そういや、海外の本屋に入った時毎回思うのは、当たり前なんだけれど「漫画が全然ない」ってことなんだよね…(苦笑)アメリカの場合は多少はいわゆるアメリカンコミックはあるけれど、それでも当然だが日本程は大量にはないし。海外の子供は小さい頃は一体何を見て育つのかなあ、なーんて考えてしまったりもします。