あれから10年

　テレビもネットもそのニュースばかりではあるけれど、何しろあれだけ甚大な災害のしかもちょうど10年という区切りの日なので致し方ありますまい。
　会社でもあの時間に黙祷を捧げ、今日は社旗も半旗で掲揚するように、との指示が本社から来ておりました。
　崩れた家やビルがたくさんあったけれど、あの時私は一枚も写真を撮る気持ちにはなれませんでした。頭のどこかではこの未曾有の災害がどんなものであったのかいつかは薄れてしまうから見慣れた景色がこんなにも変わり果ててしまったことを写真で残しておくべきだ、とは思っていたのだけれど、自分のスマホに残すことすら辛くてたまらなかったのだと思います。
「家具が滅茶苦茶に散乱してる部屋の中の写真を撮っておいたら保険が下りましたよ！！小石川さん（偽名）は写真を撮ってなかったんですか！？」…と同僚に言われましたが、多分うちの保険は地震特約ついてないから！！（涙）

　10年は長いもので、元号も変わってしまいました。それでもまだまだ復興は進んでいないような、それとは逆に「えったった10年でここまで復興が進んでるの！？」と思ったり。
　私が生きている間に、きっとまた何度も地震や台風が日本を襲うのだろうけれど、もう何千年もの昔から日本人が続けてきたように、くじけそうになりながらもまた立ち上がって歩いていくのだと思います。